2024年5月に国税庁が発表した資料(※)から、相続税対策として活用される贈与税の暦年課税による申告状況の推移をみていきます。
上記資料から、直近5年間の暦年課税(1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額(課税価格)から基礎控除額(110万円)を控除した残額(基礎控除後の課税価格)について、贈与者と受贈者との続柄及び受贈者の年齢に応じて贈与税額を計算するもの)の申告状況をまとめると、下表のとおりです。
2023年分の申告人員は46.1万人で、2022年分から1.5%の増加となりました。申告納税額有の申告人員は減少したものの、申告納税額無の申告人員の増加が大きく、全体を増加させました。
なお申告人員に占める申告納税額がある割合は、2022年分より低くなったものの、2年続けて80%を超えています。
2023年分の申告納税額は2,985億円で、前年分に比べて10.8%の増加となりました。1人当たり申告納税額は80.5万円と80万円を超えました。なお、2023年分の申告納税額と1人当たり申告納税額は、直近10年間で最も高くなっています。
暦年課税を実行するにあたっては注意点等がございますので、詳しくお知りになりたい方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
(※)国税庁「令和5年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
2024年(令和6年)5月に発表された資料です。申告人員は2021年分までは翌年4月末まで、2022年分以降は翌年3月末日までに提出された申告書の計数です。